ホテル・ルワンダ

dough2006-02-19


mixiの「ホテル・ルワンダ」コミュニティや、「日本公開を求める会」の話を聞いて以来、
ずっと見たいなーと思ってた映画、やっと見ることができました。


わたしは事前にあらすじを知っていたのである程度覚悟はしていたのですが、
それでもなかなかひと言で感想を表すのは難しい、すごい映画でした。
エンドロールで流れていた歌が今も頭の中に響いているようです。
この映画の中には東洋人はひとりも出てこなかったように見えましたが、
「北」側の日本人であるわたしは、この映画を見て何を言えばいいのでしょうか。
正直、これまでのわたしは、映画の中で表現された西洋人のように、
テレビでニュースを見て「まあ怖い」って言って夜ご飯を食べることしかできていません。
多くの日本人はおそらくこういう民族的な対立というか憎しみを経験することなく生きてきたと思うし、
敗戦の経験を忘れたいがためか、国を愛することや隣国との関係、
そしてそれらを踏まえたうえでの地球平和に関しては、
ずっと「(よくわからないから)見て見ないふり」をきめこんでいる気がします。
そんな国は世界でも珍しいのではないでしょうか…。またこの問題を突きつけられました。
やっぱり、まずは隣国との関係について様々な立場の人の意見や情報をたくさん収集して、
自分の立場を決めることから始めるべきかなあ。


ただ、事前に「この映画の主人公を支えたのは職業倫理だ」と書かれた記事をどこかで読んだ時は、
なるほどなあと思っていたのですが、実際に鑑賞してみたら、
彼を支えたのはやっぱり殆ど家族への愛なんじゃないかなあと思いました。
わたしはサービス業に従事したことがないからよくわからないけど、
テルマンって土壇場になってもそこまで崇高な姿勢を保てるものなんでしょうか。
まあ、1000人以上の人の命を救った彼の功績の前には、動機なんてなんでもいいのかもしれないですけど…。


なお、今回は渋谷のシアターN(旧ユーロスペース)で鑑賞したのですが、
あの劇場にあんなに人が入っているの、初めて見ました。(18時15分からの回の整理券を15時頃ゲット)
劇場の作りが観客がマックス入ることを想定してないっぽいから、
身を乗り出して前の人の頭と頭の間から覗き込まないと字幕が殆ど見えなかったりして不愉快でした。
これだけ話題になっているのだし、もっと大きな劇場でも上映すればいいのに。