橋の上を歩いたときのこと

日曜日、住吉駅から焼肉屋さんに向かって一人で歩いている時、
橋を渡って何川かを越えました。

そんなに大きな川ではなかったのですが、夜だったので水面は真っ黒に見え、
静かさゆえに全てを飲み込んでしまいそうで、
今落ちたらどうなるんだろうという気持ちになりました。

もちろん手摺りがありますから自分で願わない限りそうそう落ちないのですけど、
人通りも少ないから目撃者だっていない可能性があるし、
怖いと感じると同時にここだったらなんだかひっそりできそうだ…と思ったのも確かです。
多分、知らない場所を歩いている心細さがあったんだと思いますが…
少し現実感を失っていたようにも思います。


そしてそんなことを考えていたら、自分が昔、人魚姫を羨ましいと思っていたことを思い出しました。

人魚姫は、最後に海に身を投げるのですが、
その瞬間なんでか海の泡になってしまうんです。
(それも悪い魔女の呪いだったのかな?)
人に迷惑をかけることがないし、完全に「いなくなる」ことができる、
なんとも便利な存在だなあと思ったものです。


今もまあ羨ましいとは思うのですが、わたしは人間だからそんな綺麗にいくわけないし、
そもそも自分にはそんな大それたことをする勇気がないことも知っています。
でももし帰り道とかにあんな川があったりしたら、何かのタイミングで
魔がさしたりしちゃうこともあるかもしれないと思って、
そういうところに住んでなくてよかった…と思いました。


なんでこんなことをここで言いたくなったのか自分でもよくわからないのですが…
わたしは昔からこういうことを考える癖のある人間であること、
常に「ここからいなくなってしまいたい」願望があること、
それでもそんな自分をどうにか押さえながら生きているということを
確認したかったのかもしれません。
別段いつもより落ち込んでいるというわけではありませんから、どうぞご心配なく…。