さよならみどりちゃん

ほんとは映画が見たかったのですが、ちょっと前に都内の上映は終わってしまった
(かつDVDは今月末発売の予定)ので、南Q太の原作漫画を手に取ってみました。


で、読んでみたわけなのですが・・・


ゆーこ。
ゆーこ。
ゆーこ。


途中からかなり息苦しくなってきてしまいました。
なんであんたこんなことしてるのよ でも そこまでできるの羨ましいよみたいな・・・。
思っていたよりゆーこは冷静(を装っている)キャラだったし、
ユタカも想像よりはゆーこに執着している(そしてわざと軽く振舞っているのかな)奴だったので
少し救いはあったのですが、ゆーこの行動の全ては「ユタカに嫌われたくない」という
ただ一つの動機に裏付けされているということが非常によく伝わってきて、いかんともしがたかったです。


あとゆーこの
「会って まもないころユタカは 唐突に身の上話をはじめた」(中略)
「この男は 女を口説くとき まず この話を するんだろうか?」
「そう考えたら この背ばかりでかい 男がなんだか カワイソーに 思えてしまって」
ってゆうのがぐっときました。すっごいよくわかりますよ・・・。
これがだめんず・うぉーかーってやつでしょうか。


なんでこういうのアリなんだろう。ひどいですよ。ほんと。
もちろん、もっと本格的に悪いことさせる男ってのもいっぱいいるでしょうけど、
そういう人たちは多少なりとも女性に罪を犯させていることや、
自分もそれに荷担していることへの意識がある分だけまだましではないか?とすら思ってしまいます。
何の意識もないまま、人を傷つけることを何とも思わない素人(しかも法に縛られない独身者)の方が性質が悪い
・・・と思ってしまうわたしはやっぱりまだまだコドモなんでしょうか。


しかし、この漫画、ほんとにキャッチコピーどおりの「リアルで切ない恋を描いた作品」なんでしょうか・・・?
わたしの周りには、少なくともこのゆーこみたいな状況になることなんて今までの人生で一度も
想像したことがなさそうな、クリーンかつのほほんと幸せそうにしてるお嬢さん方がいますけど・・・
それともみんな、そういうフリしてるだけなのかなあ。うーんどうでしょう。
ちょっと、自分の人を見る目も自信なくなってきました。


ちなみに「みどりちゃん」というのは、主人公ゆーこが好きな男・
ユタカが遠恋してる彼女の名前です。せつない。