旅行から帰ってきて思うこと


わたしが旅に出る時は、行き先がどこであっても
「結局、東京がわたしが帰る場所なんだ」という実感がほしいという動機がある気がします。
旅に出る理由なんて、誰にとっても100個くらいあったり何ひとつなかったり、
そういうものなんでしょうけどね。飛び出せハイウェイ。


まあとにかく東京に戻ってきた途端、日常につきまとう様々なことを思い出して、
たいそう心が重くなってしまったのですが、
そういうのって本当の生活の場じゃないと味わえないものだから、
ここがわたしの世界の全て、と割り切った方がよいのでしょうか。


遠い世界のどこかには、自分が自分らしくいられる場所があったり、
自分が自分でいてよかったと思わせてくれる人達がいるんじゃないかという考えは
やっぱり幻想に過ぎないのであって、
わたしを迎え入れてくれる大切な人達がいるのはここですよ、
もうここで踏ん張っていくしかないのですよ、
自分が居心地のよい世界を作るのは結局自分ですよ、という
ある種の覚悟?のようなものが必要なのかもしれません。
いつも「ここからいなくなってしまいたい」とか逃避してるばっかりじゃ失礼(だめ)だと思うし・・・。


で、それとはちょっと関係ないのですが、
今回韓国でいろんな人達にお世話になりながら楽しい時間を過ごしている間は、
自分について考えて悲しい気持ちになるといういつものクセ(「思考のデフレスパイラル」)が
ほとんど出なかったのは、単純な旅行マジック=非日常の魔法と言ってしまえばそれまでですが、
つまるところ「今日、ここでしかできないこと」をしているという感覚があったからではないかという気がしてきます。
そして、それは、普通に東京で日常生活を送る中でだって十分得られる感覚なんですよね。
晴れた休日に家で洗濯物やお布団を干したり、
会社に行って職場の人達とコミュニケーションを取りながら仕事をこなしたり、
大好きな友達と会ったり、おいしいものを食べたり、おしゃべりしたり、
お料理教室で新しいメニューやパン作りに挑戦したり、
映画や本や音楽に触れて感動したり・・・
当たり前のことですが、全てのことが当てはまります。


これから、できるだけそういう「今日、ここでしかできないこと」を感じていきたい、
そういう心の余裕をいつも保っていられるようになりたいと願うのでした。